
前回のNBA選手紹介の記事でルカ・ドンチッチを紹介しており、今回は日本期待の星である「
河村勇輝」選手について紹介していきます。
NBAの平均身長は198cmもありその中で172cmと小柄ながら活躍する河村選手は本当にすごいと同時に身長が低い日本人として見ていて希望が湧いてきます。
日本人がNBAの舞台に立つことが出来たのはまだ最近のことで、その大きな壁を最初に壊したのはバスケ未経験者でも一度は聞いたことがある「田臥勇太」選手です。その後、渡邊雄太選手、八村塁選手と日本人NBA選手が誕生し河村選手は日本人4人目のNBA選手になります。
基 本 情 報

【出身地】 山口県柳井市
【生年月日】 2001年5月2日 (23歳)
【身 長】 172cm
【体 重】 72kg
【血液型】 B型
【所属チーム】NBAメンフィス・グリズリーズ、ハッスル
【ポジション】PG(ポイントガード)
【背番号】グリズリーズ17番 ハッスル7番
【強味】 3ポイント、高速ドライブからのアシストパス、ディフェンス
【仲の良い友人】日本・富永啓生、NBA・ジャ モラント
【好きな食べ物】寿司
河村選手は現在NBAグリズリーズと下部組織のハッスルを行き来しており、グリズリーズでは背番号17番、ハッスルでは7番のユニフォームを着用しています。この2チーム間を行き来するツーウェイ契約については下記の通りです。↓
ツーウェイ契約とは、NBAチームとその下部組織のチームの双方と契約を結ぶこと。NBAのチームは全部で30チームあり30チームすべてが直属の下部チームを持っています。例えば河村選手が契約を結んでいるNBAチームのグリズリーズの下部組織は「ハッスル」というチームです。河村選手はグリズリーズとハッスル双方と結ぶツーウェイ契約で、グリズリーズとの本契約を勝ち取るために日々頑張っています。
元々一桁の数字を好む河村選手でしたが、グリズリーズでは一桁の背番号が埋まっており前から数えて空いている数字が17番だったようです。
しかしハッスルでは背番号を7番にしておりその理由については二つあるとのこと。
①新しい挑戦とゼロからのプレーをしたい為、今まで付けたことが無い背番号かつ一桁の数字。
②背番号7は河村選手と同じポイントガードの『スラムダンク 宮城リョータ』の背番号。
背番号7には河村選手のゼロからチャレンジする想いが込められています。
【仲の良い友人】
●現在河村選手と共にNBAの壁に挑戦している富永啓生選手です。学年は富永選手が一つ上になり日本代表活動では互いに切磋琢磨し合い強い友情を育んでいます。河村選手がNBAに挑戦する際英語を教えたのは富永選手で、逆にキャリアハイの河村選手もNBAでの事を富永選手へ教えたりと仲の良さが伺えます!
●NBAではグリズリーズのスーパースターであるジャ・モラント選手とのツーショットがSNSでよく散見されており、二人が即興のダンスコラボを披露するなど仲の良さが伺えます。またジャ・モラント選手が英語の先生としてコミュニケーションスキルを教えるなど親密な関係を築いています。年齢も2歳違いということもあり非常に頼もしい存在と言えます!


河村選手のインスタグラムにジャ・モラント選手が『my patna』とコメントしていて、スラング英語で親しい友と解釈できます。
生い立ち
【小学校】
小学校は柳井市立新庄小学校です。
バスケを始めたのは小学校2年生の時で、地元柳井市の柳井バスケットスポーツ少年団に入部します。
4年生の頃にはスタメンとして出場し、ある大会で敗戦したことをきっかけにその悔しさから毎日シュート500本打つことを目標にしました。
日々の努力と積み重ねが功を奏し小学6年の時に全国優勝しています!
【中学校】
中学校は柳井市立柳井中学校です。
中学も地元の公立中学校に進学しています。河村選手の両親の方針もあり『まずは勉強が第一』だったそうでバスケを続けるためには文武両道が条件だったようですね!
練習の疲れで眠気があるなか勉強もしっかり頑張って、成績は生徒約200人の中でも常に上位だったようです。
中学時代の河村選手の特徴は3ポイントが多めのシューターで、全国大会ベスト16が一番の実績です。
ちなみに中学3年生の時の身長は169cmだったそうです。
【高校】
高校は福岡第一高等学校です。バスケ強豪校としてバスケ経験者には言わずと知れた存在です。
河村選手が中学全国大会で敗れた際に、その悔しさと全国大会で勝つことへの熱意が増していたところ、恩師にあたる福岡第一の井手口監督からタイミングよく声を掛けられた事が同校へ進学する決め手になったようです。
高校バスケでの主な大会…
主な全国大会(国体は除く)は1つの年度に2度開催されます。夏(7月~8月)に開催されるインターハイ(全国高等学校総合体育大会バスケットボール競技大会)、冬(12月)に開催されるウインターカップ(全国高等学校バスケットボール選手権大会)です。
どちらも注目の大会ですが、高校最後の全国大会であるウインターカップの方がメディアやマスコミの注目度も高くなります。(中には大学受験のため夏のインターハイで引退する選手も多数いる)
河村選手は1年生のウインターカップで司令塔のポイントガードとしてスタメンに抜擢されました。しかし準々決勝において同じ福岡の福岡大学付属大濠高校に敗れています。その試合で河村選手が放ったスリーポイントは0/10本で全て外しており、「自分のせいでチームを負けさせてしまいました」と語っており当時は1年生でしたが負けてしまったことの責任を重く受け止めています。
ですが、その悔しい経験をバネに2018年(2年生時)ウインターカップ優勝、2019年(3年生時)インターハイとウインターカップで優勝連覇を達成しています。
現在の河村選手の武器のひとつであるスリーポイントは、この悔しい経験からの猛練習とたゆまぬ努力によって磨かれた技と言えます!
そしてウインターカップ終了後なんとBリーグ「三遠ネオフェニックス」の特別指定選手として高校3年生でプロデビューを果たしており、Bリーグ1部の史上最年少出場・最年少得点記録を更新しました。
【大学~プロ】
大学も強豪校の東海大学に進学しています。
大学1年のインカレ(全日本大学バスケットボール選手権大会)では優勝しており河村選手は3ポイント王を受賞しています。2年生のインカレでは準優勝でアシスト王を受賞しました。
大学バスケと並行して在学中の2シーズンは特別指定選手として「横浜ビー・コルセアーズ」に入団しており、2020-21シーズン新人賞ベストファイブに選手されています。
そして大学2年生で東海大学を中退し、「横浜ビー・コルセアーズ」とプロ契約を締結しました。
その時の河村選手の言葉がこちらです。
『日本を代表するPGとなり、2年後のパリ五輪出場が僕の目標です。目標に近づくためにどうするか考えて、この決断に至りました』
引用元 yahooニュースより
大学を辞めるというのはなかなか出来ない選択の中、このコメントに河村選手の強い気持ちと自分の進む道について相当考えての決断という事が伺えます!
【プロ~NBAへ】
河村選手は横浜ビー・コルセアーズとプロ契約を締結して以降はずっと同チームに所属しています。Bリーグでの受賞歴は以下の通りで素晴らしい活躍と存在感を示しています。
2019-20 | 新人賞ベストファイブ |
2022-23 | アシスト王(B1) |
2022-23 | 最優秀新人賞 |
2022-23 | レギュラーシーズンベストファイブ |
2022-23 | レギュラーシーズン最優秀選手賞 |
2023-24 | アシスト王(B1) |
2023-24 | レギュラーシーズンベストファイブ |
また、2024年8月23日、Forbes JAPAN 30 UNDER 30 2024 Audi特別賞を受賞しています。
そして2024パリオリンピックでは日本は強豪国を相手に素晴らしい闘いを繰り広げ惜しくも全て敗れてしまいましたが、河村選手は強豪のフランス戦(本大会2位)でスタメンとして出場し29得点6アシストと圧巻のプレーを繰り広げ、世界に衝撃を与えました。このオリンピックで河村選手の知名度は世界に知れ渡ったと言えます。
そして、2024年9月6日にNBAメンフィスとエグジビット10契約を締結。そして1か月後にツーウェイ契約へ発展し、NBAでの試合出場を決め日本人4人目のNBAデビューを果たしています。
河村選手のNBA1年目である2024ー2025シーズンは、所属チームのGリーグハッスル及びNBAグリズリーズがレギュラーシーズンを終え、グリズリーズはプレイオフ進出を決めましたが敗退を喫し終了しました。しかし、この1年目のシーズンで河村選手は確かな存在感を示しました。河村選手の2024ー2025NBAレギュラーシーズンの成績は以下のとおりです。
GP試合数 | MIN出場時間 | PTS得点数 | ASTアシスト数 | REBリバウンド数 | STLスティール数 |
22試合 | 93分 | 36点 | 19回 | 12回 | 2回 |
FG(フィールドゴール成功率)36.7% | 3P(3P成功率)30.4% | FT(フリースロー成功率)77.8% |
2025.4.14レギュラーシーズン最終戦では4点プレーを決めるなど3本のスリーポイントを含む12得点を挙げ、さらに驚くべきアシストを決めるなどNBAに存在感を示しました。
まとめ
いかがでしたか?
今季のシーズンが終了し来季2025-2026シーズンがどうなるかはまだ分かりませんが、NBAデビュー当時からは比べ物にならない程レベルアップを遂げている河村選手はこれから大注目です。みんなで応援していきましょう!

コメント